神様修行はじめます! 其の四


(しま子! しま子ってば!)


「・・・・・・・・・・・・」


(早くこの手を・・・・・・!)


「・・・・・・・・・・・・」


どんなにあたしが訴えても、しま子はまるで反応しなかった。


ひたすらあたしを、一途に見つめ続ける。


無言のまま静かに。

とても穏やかに。


そして・・・・・・


とても、愛しげに。


(・・・・・・しま子?)


その落ち着き払った澄んだ目を見て、あたしは気付いた。


しま子、あんた・・・・・・!


わざと浄火を怒らせたね!?


浄火に滅火の力を発動させるために、あたしを海に突き落とすフリしたんだ!


そうして悪者の自分を殺させて、浄火を英雄に祭り上げて・・・


あたし達の命を、なんとか救おうと・・・!


(しま子の、バカーーーーー!!)


大声を出そうとしたけれど、ノドが押されているからまるきり声が出なかった。


あたしはもう、死にもの狂いで両足をバタつかせる。