神様修行はじめます! 其の四


しま子、こんなにも大切なあんたを滅するなんて、あたしにできるわけがない!


あたしは絶対、絶対、絶対、やらない!


歯を食いしばり、眼力いっぱいに感情を込めて全力で訴えた。


強情なあたしの意思を感じ取ったのか、やっとしま子が揺する手を止める。


納得してくれたの? 良かっ・・・・・・。


「うがあぁぁぁーーー!」


再びしま子が、これ見よがしに恐ろしい声で叫び始めた。


荒々しい鬼の咆哮に、その場の全員が恐怖に凍り付く。


しま子はあたしを持ち上げたまま、乱暴にドスドスと崖の先へと歩き出した。


そして・・・・・・。


―― グイッ!


「・・・・・・!」


あたしの体を崖の先端から海へ向かって、腕の長さいっぱいに突き出した。


さすがに一瞬、背中にゾクッと寒気が走る。