あぶら汗が背中をダラダラ伝う。
苦悩するあたしに、しま子の澄んだ目が訴え続ける。
・・・さあ、今すぐやってくれ。
皆を救うために、あなたは、やるべきことをやればいい。
なにも迷うことはない。
だって、自分は・・・・・・
『自分はあなたを守るために、ここにいるのだ』
(・・・・・・しま子!)
襟元のしま子の手から、しま子の想いが伝わってくる。
純粋すぎる心が、愚かなあたしの胸に痛いほど満ちて・・・。
しま子の姿が・・・・・・涙で、かすんだ。
襟元の苦しさと、しま子への愛しさで息が止まりそうになる。
あたしのせいで命の危機にさらされているみんな・・・。
ごめんなさい。でも、でも、でも・・・・・・!
(・・・・・・できないよぉぉ!!)
両目の涙が崩れて、震える頬を伝った。


