神様修行はじめます! 其の四


断固拒否するあたしの心境を、しま子は敏感に感じ取ったらしい。


説き伏せるような表情で、チラリと視線を動かした。


その視線の先には・・・・・・


血まみれの、今にも息絶えそうな主さんが。


このままでは主さんは助からない。


そうなってしまったら・・・事態は悪化の一路をたどるだろう。


一度命を奪ってしまえば、島民はきっと、タガを外す。


捕らわれたお岩さんも、よそ者として容赦なく処刑されてしまうかも。


あたし達を庇い続ける浄火だって、どんな目に遭わされるか。


あたしが、無責任にこの島へ来ることを提案したばかりに・・・。


自身を責める気持ちで頭の中が混乱してクラクラする。


・・・どうする? どうする? どうする?


もう時間は無い。このままでは確実に全滅だ。


あたしのせいだ。あたしのせいだ。全部あたしのせいなんだ!