あたしに・・・・・・


あたしに、自分を攻撃しろって言ってる!?


まさか、滅火の炎を使えってか!?


あたしの表情が変わったのを見て、しま子はあたしの考えを察したらしい。


同意するように小さくコクコクと何度もうなづく。


(じ・・・冗談じゃないってば!!)


確かにここであたしがしま子を攻撃すれば、それなりに状況は好転するだろう。


なにしろ子ども殺しの悪い鬼をやっつけるんだから。


滅火の力で立派に鬼退治をすれば、神の一族への排他感も和らぐだろうし。


あたし達全員を海に突き落としかねない、島民の興奮状態も静まるかもしれない。


だけど・・・・・・。


滅火の炎なんか使ったら、しま子は助からないよ! 死んじゃうんだよ!?


あたしに、あんたを殺せって言うの!?


そんな事できるわけないでしょ!