「がああ! がああーーー!」


しま子が両腕をブンブン振り回し、攻撃してくる。


鋭い爪に追い立てられ、あたしは尻もちをついたまま必死にズリズリと後ろに逃げた。


なんで!? どうしてしま子があたしを襲うの!?


しま子どうしちゃったの!? あたしが分からないの!?


―― ズキッ!


(・・・ぐっ!)


捻挫した足が強く痛み、呻いた。


身を固くして痛みに堪えるあたしに、しま子の大きな手がぬうっと伸びてくる。


「しま・・・!」


ぐぃっと襟首を握られ、そのまま軽々と高く持ち上げられてしまった。


「がああぁぁーーー!」


「しま子・・・やめて。苦し・・・」


首元を強く締められ、あたしは顔を引き攣らせた。


痛む足をバタつかせ、がむしゃらにしま子の手をベシベシと手の平で叩く。


息・・・苦しい・・・。


「アマンダ!」

「里緒!」


お岩さんと浄火の声が聞こえた。


本気でもがき苦しむあたしの姿に、島の皆も動揺している。