神様修行はじめます! 其の四


「めでたい! いやあ、めでたい!」


「祝言はいつだ? 今夜か?」


「あんたも今日から島の仲間入りだよ! 仲良くしとくれよ!」


はーなーしーを、聞ーーいーーてーー。


おーーねーーがーーいーー!


「おい、里緒が驚いているだろ? みんなちょっと離れろよ」


浄火が笑いながらみんなを掻き分けた。


島の人たちもようやく興奮が静まったらしく、少し落ち着いてきてる。


ふう・・・助かった。揉みくちゃに潰されて折りたたまれるかと思った。


動物園の目玉展示物になった気分だよ。


「オレたち、これから長に会いに行くところなんだ。だからまた後でな」


「長に会いに?」


あたしは浄火の横でブンブンうなづいた。


うんうん。そうなのよ。


あたしはお嫁に来たんじゃないの。長に会って、人探しするために来たのよ。


「ああ、そうか。嫁入りの報告か!」


「うん、それはまず真っ先にやらなきゃならん事だからな」


「行って来い行って来い! 新婚さんたち!」


からかう声にワッと歓声があがって、みんな笑い出す。


だーかーらー・・・誤解なんだってばそれは!


自分たちが見たいものしか見えてないでしょ! あんたら全員!