「どうしよう! ねぇ浄火、なんとかならないの!?」


浄火は沈痛な表情で首を横に振るばかり。


しま子もオロオロと、落ち着きなくお岩さんの周りを歩き回るばかり。


あたしは襲い掛かる絶望感と戦いながら、ただひたすら叫び散らすばかりだ。


「嫌だ! 嫌だ! お岩さん、死んじゃ嫌だよぉ!」


明るくて意志の強い瞳。生き生きとしたバラ色の頬。


いつもあたしに笑いかけてくれた綺麗な形の唇。


あたしの大好きな彼女の全てが消えていく。


目の前でみるみる色を失い、輝きを喪失していく。


お岩さんの色が、形が、存在が・・・


必ず守ると約束したかけがえのない命が、守り切れずに死んでいく!


「うわあ! ああぁぁーーーーー!」


どぉっと涙がほとばしり、あたしは絶叫した。


「嫌だあぁぁぁー!! お願いだから、誰かお岩さんを助けてえぇぇー!!」


「あいよ」


・・・・・・・・・・・・。