当然、ヘビ少女に両腕をつかまれている浄火の体も大きくぶーらぶら。


浄火は青い顔して悲鳴をあげている。


うわ、これって子どもの頃に見た『木下サーカス』の空中ブランコショーそっくり!


じょ、浄火、大丈夫!?


「おいヘビ女、手ぇ離すなよ! 離すな! 絶対に離・・・!」


―― ぽおぉぉーーーん・・・


・・・・・・お約束。期待通りの展開。


大きく反動をつけて、ヘビ少女は浄火の手を離した。


スポーンとすっぽ抜けるように、浄火の体が弧を描いて空を飛んでいく。


「・・・・・・・・・・・・!!」


声にならない絶叫と共に、浄火は宙から砂地へドサッと落下した。


目でも回しているのか気でも失ったか、そのままピクリとも動かない。


ま、まさか墜落死なんてオチじゃないよね!?


―― ぶうぅん・・・


ヘビ少女のブランコが目の前に飛び込んできて、あたしはヒッ!? とノドを鳴らす。


まさか、まさかまさか、お次はあたしの出番、とか・・・?


パシッとヘビ少女の手が、あたしとお岩さんの腕をつかんだ。


うわあ! やっぱり!?


やだやだやだ! 前言撤回! やっぱり空なんか飛びたくないー!