これで海に落ちた途端にパクッと喰われる心配はなくなったけれど・・・。


一番重要な問題が残っている。


常世島の砂浜は、すぐそこ。


けど空でも飛ばない限り、海に触れずにあそこまでたどり着くのはどう見ても不可能。


あぁ、空を飛びたい!


こんなことなら伝書亀のアレクサンドロヴィチ3世と、カモメちゃんご夫妻を連れてくりゃ良かった!


「うおおぉぉぉーーー!?」


煩悶しているあたしの足元で、浄火が変な雄叫びを上げている。


何事かと見たあたしの口が、あんぐり開いた。


―― ぶうぅ、ん・・・ぶうぅぅん・・・


ヘビ少女が自分の長い体を最大限に利用して、ブランコみたく大きく体を左右に揺らしている。