神様修行はじめます! 其の四


「ぐがあああーーー!」


体を大きく反らせ、叫びながら両腕に満身の力を込める。


鬼の爪がウツボの固い皮膚に食い込み、強烈な力で締め上げた。


しま子の腕がメリメリとウツボの胴にめり込んでいく。


強烈な圧力に抵抗しきれず、まるで空き缶が潰れるようにその部分がベコッ! と潰れた。


ウツボの体液らしき緑色の液体が、炭酸が噴き出すように四方へ飛び散る。


ウツボの体が硬直し、口元からは甲高い悲鳴のような声が漏れた。


「やったあ! さすがしま子!」


歓声を上げるあたしの目の前でウツボは跳ねるように暴れまわり、ゴロゴロ転がった。


ヘビ少女がそれをうまく利用して、そのまま一緒に船の端まで誘導していく。


よーしよし! やっぱりヘビって賢いのね! 


そのままそいつを海へ落し・・・ちゃ・・・・・・


「・・・・・・えぇぇーーー!?」


あたしは青ざめ、目を剥いた。


こ、転がって行く先に、なんと・・・


ポカーンと立ち尽くしているお岩さんの姿が!!