「ぐがあああーーー!」
体を大きく反らせ、叫びながら両腕に満身の力を込める。
鬼の爪がウツボの固い皮膚に食い込み、強烈な力で締め上げた。
しま子の腕がメリメリとウツボの胴にめり込んでいく。
強烈な圧力に抵抗しきれず、まるで空き缶が潰れるようにその部分がベコッ! と潰れた。
ウツボの体液らしき緑色の液体が、炭酸が噴き出すように四方へ飛び散る。
ウツボの体が硬直し、口元からは甲高い悲鳴のような声が漏れた。
「やったあ! さすがしま子!」
歓声を上げるあたしの目の前でウツボは跳ねるように暴れまわり、ゴロゴロ転がった。
ヘビ少女がそれをうまく利用して、そのまま一緒に船の端まで誘導していく。
よーしよし! やっぱりヘビって賢いのね!
そのままそいつを海へ落し・・・ちゃ・・・・・・
「・・・・・・えぇぇーーー!?」
あたしは青ざめ、目を剥いた。
こ、転がって行く先に、なんと・・・
ポカーンと立ち尽くしているお岩さんの姿が!!


