神様修行はじめます! 其の四


これはもう、異形のモノ同士の戦いというより・・・


どっからどう見ても、ジュラ紀の恐竜同士の生存競争。


ジュラシックパークの続編にしか見えない。


『ギュアァァァーー!』


ウツボが狂ったように暴れ出した。


ヘビ少女の締め上げから逃れようと、めちゃくちゃに自分の胴体を甲板に叩き付けている。


―― ドーーン! バシーーン!


うわ、うわ、揺れる揺れる! 船が壊れる!


容赦ない破壊行為に、船上はボロボロに砕けていく。


激しく全身を床に叩き付けられて、ヘビ少女の顔が苦痛に歪んだ。


ウツボに巻き付く力が弱まり、徐々に締め上げが緩んでいく。


ああ・・・外れちゃう!


楽になったウツボが息を吹き返したように大きな気勢をあげた。


『ギュオオ! ギュアァァァーー!』


「うがああぁぁーーー!」


ウツボに対抗するような、勇ましい雄叫びが響いた。


降りそそぐ船の破片の嵐から、身を挺してあたしを守ってくれていたしま子の雄叫び。


しま子はドスドスとウツボに駆け寄り、両腕に余るほど太い青色の胴体を抑え込んだ。