『シャアアアァァッ!』
その時、空気の震える鋭い音が周囲に鳴り響いた。
・・・これはヘビの警戒音! ヘビ少女!?
振り返ったその場に、ヘビ少女が怒りに燃えた形相で立っていた。
その胴体があっという間に、まるでろくろ首のようにシュルルゥッと伸び上がる。
信じられないほどの大蛇と化し、その全身でウツボの体に素早く巻き付いた。
うわ、ヘビ少女ロングバージョン! さすがはただのヘビじゃない!
ただのヘビでも充分こわいけど!
―― ギリギリギリ・・・!
ウツボの体がギュウギュウと締め上げられていく。
苦しげに天を仰ぐウツボが、巨大な牙でヘビ少女に反撃しようとした。
負けずにヘビ少女がガクンとアゴを外して大口を開く。
『ガアァァ!』 『シャアァァ!』
少女の口元から覗く、鋭い剣のような二本のヘビの牙。
あぁ、でも、当然ウツボに比べたら圧倒的に華奢で数も少な・・・・・・。
・・・げっ!?
少女のキバが突如、セイウチのようにメリメリィ!っと巨大化した。
そのぶっといキバでウツボの頭部にガブリと噛み付き、反撃を封じ込める。
超巨大な長ニョロ系二匹が、グネグネと思う存分に絡み合い、暴れまくった。
ひ、ひいぃぃぃ~。少女、立派にウツボと渡り合ってるよ。
まるで怪獣大戦争の特撮シーンみたい。
生々しさの極地だよぉぉ・・・!


