「やめろーーー! ヘビ女ーーー!」
浄火の怒りのこもった叫び声が響いた。
「里緒に手を出したら、絶対お前を許さねえぞ!」
その怒声と同時に、足首から尾が抜けていく感覚が止まった。
振り回される動きもピタリと停止する。
と・・・止まった。助かった、の・・・?
ガチガチに緊張した全身から、フッと力が抜ける。
ちょっとだけ安心したけど、すぐに自分の置かれている現状に気がついた。
足だけ引っ掛かった宙ぶらりん状態で、船の外側にブラ~ンと吊るされている・・・
危険極まりない現状に!
ひええ! 宙吊り状態ー!
ぴゅうぅーっと全身に吹き付ける風が、超怖いぃ!
「里緒を放せ! ヘビ女!」
浄火の叫び声に、あたしは慌てて反論した。
「ちょ、待っ・・・放して欲しいは欲しいんだけど、ちょっと待って欲し・・・!」
―― ビュンッ!
尾がクイッとスナップを効かせて、あたしの体を船へと放り投げた。
うぎゃあっ! 飛んだぁーーー!
鳥のように飛ぶ体が、船の巨大な帆に向かって一直線。
―― ボスンッ
帆にキャッチされ、そのまま布に包まれるようにシュルシュル! っと下へ落下した。
け、結局落下なの!? 真っ逆さまー!?


