神様修行はじめます! 其の四


け、欠乏症? 彼、病気? 病気になっちゃったの!?


そうよ、門川君って仕事に夢中になると、食事を抜く悪いクセがあるんだ!


いつもなら、あたしが脅してでも強引に食べさせてるけど!


あぁ、どうしよう! あたしがいないもんだから思う存分、心ゆくまで絶食してるんだわ!


「なにが足りないの!? ビタミン!? ・・・まさかカルニチン欠乏症とか!?」


「お前じゃ」


「・・・・・・・・・・・・」


はい?


「・・・あたし?」


「ふむ。お前が足りておらぬ」


「・・・意味が、分かんない・・・」


「お前がそばにおらぬせいで、永久が完全に情緒不安定になっておる」


「・・・・・・・・・・・・」


思いもよらない返答の連続攻撃で、あたしは目を丸くするしかない。


なに? 門川君が、情緒不安定?


あたしが・・・いないせいで・・・?


「永久の体から、もう毎日、驚異的な冷気のダダもれ状態じゃ。おかげで門川は今、冬に逆戻りじゃわい」


「・・・・・・へ?」


「自分の感情が抑えきれぬのじゃよ。いま永久のそばにいられるのは凍雨だけじゃ」


「・・・・・・・・・・・・」


「あれでは氷血の小僧以外の者では、死んでしまうわい。小僧ですら泣きベソをかいておる始末じゃ」