神様修行はじめます! 其の四


真っ直ぐで貫くような視線。偽りも裏表も無い、正直な言葉。


浄火はいつだって一途なんだ。だからどうしてもその言動を憎めない。


「・・・分かった。あたしも行くから」


「アマンダ!?」


「小娘!?」


「だって最初からそのつもりだったんだもん。なんの問題もないよ」


「ありますわよ! この男はあなたを島へ連れ去って、そのまま結婚するつもりですわ!」


「その通りじゃ! そんな計略にむざむざと・・・!」


「島へ行くことと、結婚することは別だもん」


「そんな理屈が通じると思うか!? この男の裏には、あの信子がおるのじゃぞ!?」



お岩さんの言葉にも、絹糸の言葉にも、あたしは耳を貸さない。


「因業ババの計略よりも、あたしにとっていま一番大事なのはお岩さんだよ」



冷静に考えれば、島へは行かない方が得策なんだろう。


ババが張り巡らしたクモの糸に、みずから飛び込むことになるのかもしれない。


でも、それが分かっていても・・・。


あたしはどんな手を使っても、お岩さんを助けたいんだ。