「え?」 一瞬、あたしは絶句してしまった。 「お前が常世島にオレと一緒に渡る。これが絶対条件だ。いいよな?」 「あ・・・あなたって男は、なんて卑劣漢なんですの!?」 念を押す浄火に、お岩さんの怒りがさく裂する。 でも悪びれた様子も一切見せず、浄火は堂々とあたしを見つめた。 「なんと言われようとかまうもんか。オレはなんとしても、お前が欲しい」 「浄火・・・・・・」 「卑怯もへったくれもねえ。里緒を手に入れることができるならなんでもする。オレは・・・本気だ」