神様修行はじめます! 其の四


八方ふさがりだ。打つ手がない。


お岩さんをこの窮地から救い出すことは、あたしにはできないの?


あたしはもどかしさのあまり、足元の土をイライラと蹴りつけた。


「これで理解できたであろう? じゃから島へ渡るのは早々に諦めて・・・」


「あるだろ? 船なら」


突然、浄火の飄々とした声が絹糸の言葉を遮った。


「・・・え? あるってなにが?」


「だから、あるだろ? 宝船ならこの里に」


「・・・・・・・・・・・・」


しばしの沈黙。


お岩さんが重い口調で浄火に反論する。


「なに仰ってますの? そんな貴重な船、この里には・・・」


「あるって。今なら。子作りマシーンの長老が乗って来たじゃねえか」


「・・・・・・あ」


「オレ、信子ババと一緒にあの宝船に乗って島から出て来たんだ」