この件の打開策。それはつまり・・・
現世でいうところの、離婚みたいなことになるだろう。
そんなことになれば、なにせ権力者なだけに、じじぃにとっては赤っ恥。
上層部だって、ゴシップは絶対に避けたがるだろうし。
本当にどうしよう・・・。
このままじゃお岩さんの人生も、権田原の里も、めちゃくちゃにされてしまう!
でも気持ちがあせるばかりで、何の策も浮かばない。
お岩さんは、これまでいつもあたしを支えてくれた。
なのに一番大事な時に力になれないなんて。
自分に腹が立って、情けなくて、また涙が出てきてしまう。
ちくしょう。あたしのバカ!
・・・・・・でも、じじぃはもーっと大バカ!
「父はすっかりその気だ。『十五番の子どもの顔を見られるのも、もうすぐだ』と大喜びで・・・」
「な・・・なんなんですのそれは!」
お岩さんが押し入れをシュパッと開けて絶叫する。
「あのじじぃ、まさかわたくしに子どもを生ませるつもりですの!? ・・・冗談じゃありませんわよ!」
それだけ叫んでビシャン!っと戸を閉めて、また閉じこもってしまった。
ほ・・・ほんとに冗談じゃないっての!
なにそこまで子作りに粘着してんのよ! 気色悪い!
いっそ魚類を嫁にしろ! 魚類を!
マンボウなんて、一度に卵を三億個も産むんだし、まさに運命の相手じゃんか!
今すぐ鴨川シーワールドへ行って、そのままメスのマンボウとハネムーンに行ってしまえ!
そんで永遠に帰ってくんなーー!
「そこでひとつ、私から提案があるのだが、聞いてもらえるだろうか?」
成重さんが切り出した。


