神様修行はじめます! 其の四


「知らねえ。偉い長老さまの神通力だろ?」


「んなバカな。そんな都合のいい神通力があるわけないじゃん」


「信子ババも、オレが何の力を持ってるのかまでは、分からなかったみたいだけどな」


「そうなの?」


「ああ。滅火の力だと知って驚いてた。『なんと、これは好都合だ』って喜んでたぜ」



好都合・・・・・・?


話しを聞くうちに、胸の中で疑惑がモクモク湧きあがってきた。


なんなんだろう。すごく、うさんくさい。



いや、浄火の力に関しては、確かに本物なんだ。


こいつが滅火の力の持ち主であることは、間違いなく保証できるんだけど。


でも、どーも、なにか、これって裏がある。


ただ単純に、奇跡的に常世島に能力者が生まれたって美談では、なさそうな気がする。


浄火の能力の発現に、因業ババがなんらかの形で関わっている・・・?



「どうにもまた、厄介なことになりそうですわね」


考え込んでいるお岩さんに、浄火が不安そうな声で尋ねる。


「なんだよ、厄介なことって。問題の種はゴメンだぜ」


「その種本人が、なに言ってますのよ」


「オレは島の希望の星なんだ。何の希望もない島に、やっとで光が見えてきたってのに」



真剣そのものの表情で、浄火は訴える。



「オレは島と、島民の境遇の改善をして欲しいだけだ。そのために、島を出て信子ババについて来たんだ」