しかし声になったかは自信がなかった。 もう一度うすれる意識の中で叫んだ。 俺はいわれのない殺人罪で拘留されていた。 何度もなんども、霧の夜から始まった不思議な出来事を刑事に話していた。が、誰も信じちゃくれなかった。 その霧の夜の出来事がシネマのように脳裏のスクリーンに委細漏らさず再現されていった。