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「お前らほんとに文化祭直前に何やってんだ」


保健室。

私は、さび付いたパイプ椅子に座って上から降りてくるあきれ返った声にもう一度すいませんと大きく頭を下げた。隣でふて腐れたように顔をそむけていた佐藤くんも、小さな声ですいませんでしたと会釈する。


あの後、さすがに頬のけがの心配をされた私は恭ちゃんに無理やり保健室に連れて行かれた。そして保健室にはすでに先約。



言うまでもなく、佐藤くんだった。


佐藤くんはすでに先生にこっぴどく叱られた後だったらしく、物凄くぶっすーと口を尖らせていた。


そして、タイミング悪く現れた私も先生にこっぴどく叱られたというわけで。


「っていうか先に殴られたのは結城なんだろ」

「……はい」

「なのになんで佐藤のが重傷なんだよ」

「……」



面目なかった。

ものすごく。


あの時の私は、余裕が一切なくてきっと全力で投げ飛ばしたせいだ。