「あの時、石崎くんには、何が見えたの?」 私の質問に、真次くんの瞳に迷いの影が揺れる。 話そうかどうか迷っている、そんな風に見えた。 私は、その瞳を真っ直ぐ見詰める。 少し眉根を寄せた真次君は、意を決したように静かに口を開いた。 「俺には、形として見える訳じゃないんだ。ただ、黒い影のように見える」 「……幽霊なの?」 「たぶん」 そっか。 真次君、霊感小僧だったんだ。 「ありがとう」 「え?」 お礼を言う私を、真次君のキョトンとした瞳が見詰める。