はじまりのアリス



ど、どうするって……。

こんなに気味が悪い空間にはいたくないし、明日になれば朝が来て、普通に学校が始まって。

こんな怪奇現象のことなんて笑い話にしたい。

でも西が校舎に引きずり込まれたのは事実だし、色々と冗談では済まないことが起きている。


「……潤」

美織が不安そうにしていた。


どうする?どうする?

……ん?

頭を抱えて下を向くと、地面になにかが彫られていた。


〝必ず校舎に入れ〟

そんな文字が地面を削るように書かれてる。


それを見た瞬間、ざわざわっと胸騒ぎがして。

気づくと俺は美織と正人の手を引いて、校舎に走っていた。


「ハア……ハア……」

校舎の中にはすでに俺たちを含めたクラスメイトが何人かいた。

みんな確かな理由なんてない。

だけど入らなきゃヤバい気がするって直感で走っただけのこと。


扉は30秒を過ぎるとゆっくりとまた勝手に閉まって、押しても引いてもびくともしない。


「おい、俺ら閉じこめられたんじゃね?」

正人が焦って扉をドンドンと叩いている。


閉じこめられた?

やっぱりこんなメール無視して逃げたほうが良かったんじゃ……。