はじまりのアリス




『私は親切だからちゃんと時間の経過を教えるわ。それとオモチャの数も教えてあげる』

「………」

『オモチャは全部で15体。川島と横田はまだ使い物にならないし、西は壊れたから捨てちゃった』

「………」


『オモチャだから強く殴ったり、折ったり、絞めたり、刺したり、ぐちゃぐちゃにすればすぐダメになるの。あ、これも教えてあげるなんて私ったら。ふふふ』


襲ってきたらそうしろ、と言われてるみたいだ。


『じゃあ、頑張ってね!』

プツンと切れた放送。

軽々しいアリスの声がまだ耳に残っている。


きっと教室にいるクラスメイトたちも慌てている頃だろう。


「ど、どうするの?どうしたらいいの?」

泣きそうな美織の手を俺は掴んだ。


……くそ。美織まで参加しなきゃいけないなんて。