「ねえ、そろそろお腹が空かない?」
日野沢のひと言で教室の雰囲気がガラリと変わった。
あれから何時間経ったか分からないけど、こんな時でさえ消化機能は働いていて、最後にした食事が思い出せないほど胃の中が空っぽだ。
「たしか食べ物は食堂にあるって言ってたよね?」
日野沢はそう言って座っていた腰をあげた。
「まさか食堂に行く気かよ?」
正人がすぐに反応する。
「じゃあ待ってればレストランみたいに誰かが食事を運んでくれるの?」
「それは……」
「ことわざでもあるじゃない?腹が減っては戦ができぬってね」
このゲームがいつ終わるかどうか分からないし、食べ物は確かに必要だと思う。
でも色々と衝撃的なものを見すぎて食欲がないっていうか……。
「それなら私も行く!」
日野沢に続いて立ち上がったのは美織だった。



