「違う……!私はただ……っ」
今村もまさか友達ふたりにかかるとは思ってなくて、青ざめていた。
だけど川島が近づくたびに一歩下がって、手を差し伸べようとはしない。
「きゃは。結局アナタたちの友達関係なんてそんなものよね」
いつの間にかアリスは別の場所に移動していて、その手には火のついたアルコールランプ。
「早く助けてあげたら?横田なんて苦しすぎて倒れちゃってるよ?」
横田は上から硫酸を浴びて頭を抱えて床に埋もれていた。
髪の毛は溶けてパラパラと床に落ちて「うう……」と低い唸り声を上げている。
「私は悪くないっ……。私は……」
今村はこの状況でもずっと自分を守るだけ。
「しょうこ……こんなことして……ゆるさ……ないよ。元はといえば……アンタが有栖川を……」
「嫌っ!来ないで!近づかないでよ!」
顔が溶けていく川島は最後の力を振り絞って今村の肩に触れようとした瞬間。
ビュンッ!となにかが俺の顔をかすめた。



