「――潤っ!」

すぐに駆け寄ってきたのは早川美織(はやかわみおり)。

付き合って半年になる俺の彼女だ。


彼氏の俺がこんなことを言うのはオカシイかもしれないけど、美織は芸能人顔負けの美少女で。

しかも成績優秀。内面も優しくて気遣いができて、こんなに完璧な女は他を探してもいないってぐらい。


「怖いよ。なんかヘンなの」

そう言って美織は俺にスマホの画面を見せる。


そこには【話があるから学校に来てほしい】と、まるでコピペのように同じ文章が。

しかも送り主は俺。


「え、な、なにこれ。俺こんなメール送ってないよ。ってか俺は美織に呼び出されたから来たんだけど……」

「私だって送ってないよ。確かめたらここにいるみんながそうなの。川島さんは今村さんから。橋元くんは西くんから。でも誰も呼び出してないって」


まだイマイチ状況が理解できてないけど、つまり美織からのメールは美織じゃなくて俺は……。

いや、俺たちは誰かに騙されてここに来たってことか。