はじまりのアリス



死神がゆっくりと俺たちを追ってきた。それと同時にキーンと耳鳴りがする。


「有栖川!俺と戦え!」

有栖川も苦しかったのかもしれない。

このゲームの全ての責任を有栖川に押し付けたらいけない気がする。

でも……俺の背中には29人のクラスメイトたちがいる。


この繰り返される連鎖は絶対に断ち切る。

例え、有栖川に恨まれようと。

正しかったのか間違っていたのか、あとで後悔することになっても。俺はゲームを終わらせるために有栖川を殺す。


ナイフを強く握って、有栖川にそれを向けた。

音は静まっている。

やるなら今しかない……!


俺は勢いよく床を蹴って、有栖川に飛びかかった。

その体勢が崩れて、有栖川は俺には押し倒されるように床へと倒れる。