はじまりのアリス



死神は俺に手を伸ばしながら、じわりじわりと近づいてきた。


こいつを……有栖川を殺せばきっとここから解放されるはず。

なのにこの音で意識がすでに飛びそうだ。


「……ここじゃダメだ。ここじゃ有栖川に勝てない」


俺は美織の手を引いて家庭科室の廊下から離れた。

俺たちは暗闇の廊下を走って、少し開けた場所で死神を待ち構えることにした。


「……潤。本当に終わるの?これで本当にここから……」

不安そうな美織を強く抱きしめて、俺は頭を2回撫でた。


「終わらせるよ。ここで」

俺はポケットからサバイバルナイフを取り出した。

諏訪野が託してくれた希望。


俺がやらないと……。

俺がこのゲームを終わらせるんだ!