死神は音も立てずにただ俺をじっと見つめていて、家庭科室の炎が廊下まで迫ってきていた。
「潤。鍵!鍵を……っ!」
死神はまだ奇妙な音は出していない。
俺はハッと気づいて死神の首にかかっていた鍵を紐ごと引きちぎった。
人形のアリスはもういない。
だからこんな鍵の指令なんて無効なのかもしれない。
でも、まだなにがあるか分からないし緊張状態は続いたまま。なにより有栖川華子はこうして生きている。
「おい!鍵は奪った。有栖川も見つけた。ゲームはもう終わりだろ?」
顔は隠しているけど、この死神は有栖川で間違いないんだ。
すると死神は唸るように頭を抱えて、またあの強烈なノイズ。
「……くっ!」
耳が一瞬でおかしくなって、頭痛や吐き気。それにまた空間までもが歪んで見えた。
もう終わりなはずなのに。
ゲームはもう終わりのはずなのになんでだよっ!



