その爆風で俺は廊下の壁にぶっ飛んで、家庭科室はもうメラメラと炎に包まれている。
「日野沢!正人!!」
オレンジ色に染まる室内でふたりは抱き合いながら、もうピクリとも動かない。
「くそ……っ。日野沢!正人!死ぬな!死なないでくれ……!!」
もう俺の声は届かない。
そんな熱風の炎の中で、まだアイツの声だけが耳に聞こえてきた。
「い、いやああ。火、火はダメ。火はダメよ」
自慢のピンクのワンピースは燃えて、アリスは床を這うようにこっちに手を伸ばす。
「どうして私まで……。ねえ、私はいい子でしょ?たくさん頑張ったでしょ?どう……して、どうしてなの……華ちゃ……ん」
アリスの全身に火が回り、黒い煙を出してアリスはただの人形として灰になっていく。
アリスが助けを求めるように見ていたのは俺の後ろ。
「……潤!」
美織の言葉に振り返ると、そこには死神がいた。



