沸き上がってくる嫌悪感。
俺がギリッとアリスを睨みつけた瞬間、鼻の奥に空気と混ざって変な匂いがした。
……なんだ、この匂い。
ビュンビュンという武器の音以外にシューッというなにかが漏れているような音。
匂いをたどるように視線を家庭科室のテーブルの下に向けると、そこにはオレンジ色のチューブ。
そこに尖ったものが刺さり、チューブに穴が開いていた。
……ガスだ。
ガス管に穴が開いている。
「おい!やべーぞ!ガスが漏れてる!早くこの部屋から出ないと……」
日野沢も正人もすぐ匂いに気づいたみたいだけど、逃げるタイミングさえ作らないほどアリスの攻撃は容赦なく続く。
じわりじわりと痛めつけるように日野沢の腕に傷がつけば、次は正人の腕にナイフが刺さり。
アリスは苦しむふたりを見るのが堪らないって顔で遊び続けている。
「そろそろ私のオモチャになりなさい。ふたり仲良く死なせてあげるから」
最後のトドメに飛び交う武器が正人と日野沢の胸に標準を合わせた。



