「あれ?どこ行くの?」
慌ててコンピューター室から出ようとする俺を見て日野沢が首を傾げていた。
「渡辺と今村を助けにいくんだよ!」
渡辺は走るのが遅かったはずだし、今村に至っては放送の意味を理解できたかどうかさえあやふやだ。
「迎えにいったら潤だって危険な目に遭うかもしれないよ?やめときなって」
「うるせえ」
こんなやり取りをしてる間にも時間は過ぎていく。
自分には関係ないって顔をしている日野沢を睨み付けて、俺はドアに手をかけた。
「ねえ、潤。もうひとつだけ教えてあげる」
「あ?」
「5回目のゲームの時はあの人形に勝てずに潤は死んだ」
「………」
「それから先の展開はまだ私も経験してないから分からないし、教えてあげられない。まずは自分が死なないこと。そして目に見えてるものだけが真実じゃないってことを忘れちゃダメ」
「………」
「私はもう自由に動けないし、きっと監視されてしまう。頑張ってね潤。応援だけはしてあげる」
……くそっ!
俺は日野沢をコンピューター室に残して廊下に出た。



