「同じ目にもう一回遭うかもしれないっていう不安?」



わたしの気持ちを見透かすように渚くんが言った。



((うん。すごくバスケ部の人たちが優しくて、久しぶりに楽しいバスケができたけど



どんなに前の学校の人たちとは違うって自分に言い聞かせてもやっぱり怖い))



いつからこんなに弱虫になっちゃったんだろうな。



前はもっと堂々として強気でいられた気がするのに。



でも、いくら前の自分はそうだったとしても、たった一度でも自分の範囲を超えたダメージを受ければ



意図も簡単にこんな弱気な自分になってしまうんだなって分かった。