きみの声を聞かせて




渚くんやあの彼みたいにあんな迷いのないプレーができる人たちには分からないよ!



一生懸命プレーをして裏目が出ることなんか知らないくせに!



涙で視界がぼやけてきたけど、わたしは目をギュッとつぶって耐えると



ボールかごを置いて器具庫をすぐに出た。



そして他の部員さんと話をしていた部長さんのところに行くと、深く頭を一度下げて



「夏帆ちゃんお疲れ!あの入部の」



わたしに気付いた部長さんの言葉もロクに聞かずに体育館から飛び出して、



部室から全部自分の荷物を持つと家に向かって一心に走った。



好きなものを完全に奪われた……そんな感じがした。