きみの声を聞かせて




生物の授業が終わった後、麻美と一緒に教室に帰る途中に



キョロキョロ廊下を左右見回しながら探した。



でも、わたしの生物のノートは見つからないまま。



転校する時にノートは全部変えたから何にも書いてないけど



でも表紙にはしっかり「生物」、「一年C組 小林夏帆」って黒い油性ペンで書いてしまったから恥ずかしいのは変わらない。



やっぱりあの男の子に渡しちゃったのかなと思いながら、帰りのホームルームまでの時間を過ごした。



「あたし、これから部活に行くけど



夏帆はどこか運動部に仮入部しにいくの?」



部活……。



スポーツしたい気持ちはいっぱいあるけど……



今回、転校に踏み切らなきゃいけなくなった最初の発端は



わたしがバスケ部に入ったことが理由だった。