きみの声を聞かせて




電車の中はお昼を過ぎた午後の時間にも関わらず、日曜日だから家族連れやカップルがいっぱい乗っている。



電車がガタッと揺れるたびに、つり革も何も持ってないわたしは一緒になって動いてしまう。



……恥ずかしいと思いながら、近くに何か掴めるものを探していると



停車して人が降りた時に翔矢くんがわたしの腕を掴んで、壁のあるところに移動させてくれた。



ドキッ。



そんな些細なことだけど、すぐに気付いて何も言わずに行動に移してくれる翔矢くん。



いつもそんな彼の優しさに助けられてる。



わたしはポケットからスマホを取り出して翔矢くんにラインで“ありがとう”というスタンプを押して送ると、



すぐに気付いたみたいで、スマホを見てくれて『こんな至近距離で送るなよ、ばーか!』と言ってきた。



それからわたしたちは今日部活であった話をわたしはスマホを使いながら話していると最寄駅のアナウンスが聞こえた。