きみの声を聞かせて




そして練習が終わって、部室から出ると制服に着替えた翔矢くんが壁にもたれながら待ってくれていた。



((ごめんね!待った?))



と手に持っていたレポート用紙に書くと、「全然、うるさい奴ら来る前に帰るぞ」と言って歩き出した翔矢くんの後を追った。



近くにある駐輪場の自転車にかばんから出した鍵を差した翔矢くんを見て、初めて彼は自転車通学だって知った。



自転車ってことは学校から少し遠いんだろうな。



((ねー!本当にこれから家まで送ってくれるの?))



と書きながら歩いていると『夏帆』とわたしの名前を呼ばれた。



いつの間にか翔矢くんと距離があってなんでだろう?と思っていると



「どうやって歩いたらそんな斜めに向かって歩いていけるわけ?」



と言いながら呆れ顔。