きみの声を聞かせて




今までのおかしかった心臓のドキドキは、いったいなんだったんだろうと思うくらい



翔矢くんに気持ちを伝えた瞬間



パッと姿を消した。



わたしは部活に遅れていくと、コートの脇でストレッチをして、走り込みをして



空いているゴールを使ってシュート練をしていた。



「翔矢ナイッシュ!」と隣のコートから聞こえてきて



その声にまるで呼ばれたかのように振り返ると、周りのみんなとハイタッチしていて、



あまり笑っている姿なんて見せない彼が喜んでいてそんなレアな姿にキュンとしてしまった。



そして、わたしの視線に気付いた翔矢くんはフッと一瞬笑顔を見せるとまたボールを見つめて走り出した。



……わたしにも笑ってくれた。



些細なことだけど、嬉しくてたまらない気持ちになって



わたしも翔矢くんに負けないように頑張らなくちゃ!と思いながら部長のところに行ってコートに入れてもらった。