きみの声を聞かせて




「何逃げようとしてんだよ!さっきから夏帆がいるのくらい知ってるんだよ」



これはやばい。絶対やばい。



本人のいる前でいったいどうやって断ればいいんだろ。



「夏帆ちゃん、今日この後用事とかあるの?」



わたしは用事があるわけじゃないけど小さくコクンと頷いた。



「そっか、ならしょうがないね」



「ああ、でも最近全然ツレなすぎ。つまんねぇよ」



ドキン。



わたしとスリーポイント勝負できなくてつまんないって言ってくれることは心の底からうれしい。



だけど、わたしの心臓は本当に限界。



このバクバク言い続ける鼓動、翔矢くんたちに聞こえたりしないよね?