きみの声を聞かせて




「皆様、大変お待たせいたしました。ただいまより一年C組による『ラプンツェル』を開演いたします」



アナウンスが体育館に流れると、大きな拍手が鳴り響いた。



わたしは衣装グループが作ってくれたドレスをぎゅっと握った。



「大丈夫!一緒に頑張ろう!緊張だってこの一回の公演だけだよ」



ねっ?と小さい声で言いながら微笑む渚くん。



わたしはその言葉にやっとの思いで頷く。



「むかしむかし、ある国に人々から愛される王様とお妃様がいました。



お妃様にはお腹に赤ちゃんがいましたが、ある病にかかり倒れています。



そこで人々はお妃様を救うため、魔法の花を探しに行きました。



そして王様は老婆のゴーテルが隠していた魔法の花を発見し、その花を粉状にしてお妃様に飲ませました。



すると、お妃様はみるみるうちに元気になり、かわいい女の子を生みました。



その子は王様とお妃様によってラプンツェルと名付けられました。



しかしゴーテルは魔法の花の力欲しさに力を持ったラプンツェルをさらってしまったのです」