きみの声を聞かせて




翔矢くんはその言葉を聞いて思いっきり笑い出して、



「大泥棒なんて渚にぴったりじゃん!



配役したヤツ、渚のことよく分かってるな。



ヒロインも大泥棒なわけ?」



渚くんは頬を膨らまして翔矢くんの話を聞いている。



「んなわけねーじゃん!ヒロインはさらわれちゃうけどもともとお姫様。



そろそろ出てくるはずだけど……」



渚くんがわたしがいる女子トイレの方を見て、それと同じ方向を見る翔矢くんたちと



ーバチッ



と静電気に触った時の音がしたかのように目が合って、思わず恥ずかしくなって



少し開けていたドアをバタンとすぐに閉めた。