ふう、と息を吐き出せば それは白く染まってすぐに消えた。 朝は肩をすくめるほど寒くなって、もう、息が白く染まる季節がやってきた。 「さむ、」 寒い寒い、と口の中で呟きながら指先をこすり合わせて。 息が白く染まるのが楽しくって 上に向かって口から息を吐いた。