翌朝。 家のインターホンが聞こえた。 「立夏! 藤野君が迎えに来たから早く仕度しなさい!」 「……遅れそうだからさきにいっててって言っておいて……」 そう言って私はゆっくりと仕度を始めた。 『あまり藤野君と話さないでよね!』 その言葉が今も頭に焼きついている。 悠太が学校に向かっていくのを見て、私もタイミングをはかって家を出た。 ……っていうか、付き合ってるから福井さんが普通諦めるよね……?