蓮とあまり話さないまま、20分ほど歩いた。 相変わらず頭がボーッとしたままで、ただ蓮について行くだけ。 「おい、着いたぞ」 あたりを見渡すと、少し雑草の生えたバスケットコート。 あれ…? 「こっちに来たの?」 「ここ以外、知らねぇ」 今あたしと蓮がいるのは、滅多に人が来ないバスケットコート。 あたしはてっきり、のうひとつのバスケットコートがある方だと思っていた。