そういってニカッと笑う。

少し黒い肌からのぞく、その白い歯は

先生にとても良く似合ってる。

教師の中でも最年少だし。

顔も整ってる、私たちの担任の嶺(ミネ)先生。

「ご相談があって…」

「相談?狐舞が相談って珍しいな?」

「………えっと、妊娠…したんです…」

「まじでか!?」

「はい…。5ヶ月です。だから、ギリギリまで学校に通いたくて…」

「そうか…」

「………やっぱり、ダメですよね…」

「いや、そうじゃないぞ!ただ、狐舞の体に負担がかからないかと思ってな!」

「いいんですか…?」

「ああ!理事長は俺がなんとかするから!」

「ありがとうございますっ…!!」

「おう!無事に生まれてくるといいな!」

「はいっ!」

私は笑顔で職員室を出た。

まさか許可もらえたうえに

応援してもらえるなんて思いもしなかった。

正直驚いちゃったな。

ちゃんと静歩にも報告しなくちゃ!

私は急いで静歩の所に向かい、

そのことを報告した。

2人で喜んで笑いあった。

それぐらい、嬉しかった。

キーンコーンカーンコーン

「ニコーっ!!」

「あ、静歩!」

「終わるの遅いっ!待ちくたびれた!」

「ごめんね?じゃ、行こっか!」

「やった!ケーキ屋さんっ♪」

そういってスキップをして前を行く静歩。