「千花、この場合はどうなるんだ?」

「そうだね、もしかしたら代役は無しで瞬介君一人でやる事になるかも」

「そ、それはそれで嫌だな……。あ!」

瞬介君は、何かを思いついたように私に耳打ちする。

「そ、そんな!瞬介君を巻き込めないよ!さっき私があんなこと言ったのに」

「俺達の体が入れ替わってから、もう十分巻き込まれてんだよ、それぐらい気づけバーカ」

「うっ!そ、それはそうだけど!馬鹿って言わないでよ!」

そんな瞬介君は、私の言葉を無視し監督さんの所へと行ってしまった。

(本当に瞬介君って、冷たかったり優しかったりするよね!)

頬を膨らませてそっぽを向く私だけど、そんな瞬介君の所も、今では好きの一部に入ってしまっている。

(でも、きっと瞬介君は私の為に色々としてくれてるんだよね)

でなかったら、こんな事瞬介君がする訳がない。