三日で始まる恋

「千花ーーーー!」

「え?」

スタジオの扉から、勢い良く入って来た女の人が、瞬介君に飛びついた。

「う、うわぁ!」

「お、お母さん!」

小さな声でそう言う。

「お、お母さんって!」

「会いたかったわ〜千花!!見ないうちにすっかり美人になって」

更に強く瞬介君を抱きしめるお母さん。

「ぐ、ぐるじい…」

「あら、ごめんなさい」

パッと瞬介君を離したお母さんは、私の方へと視線を向けた。

「げほ………」

「あら、貴方は?」

これって、さっき言ったことを言えばいいのかな?

「えっと初めまして、日向瞬介です。千花の彼氏です」

「彼氏です」と聞いたお母さんは、驚いたのか目を見開いた。