また冗談と言う瞬介君。

（何で冗談って言って、逃げるの？）

【瞬介】

タイミングよくチャイムが鳴り、俺達は教室へと戻る。

（…何言ってんだよ俺は！感情に流され過ぎだ！落ち着け）

さっきの話を最後まで話したのは、千花が初めてだった。

何故か俺は、こいつと居ると落ち着く。

理由は分からないけど、一緒にいて楽しいとか、俺が守ってやらないととか、昨日話しただけでそう思うようになっていたんだ。

（だけど、千花と俺の体が元に戻るまでは、俺が千花の体を守る）

俺はそう決めた。

（って、本当にさっきの言葉は何だ！結婚しないかって、馬鹿だろただの！）

さっきの千花の顔が浮かぶ。

（もし、あれが千花の顔だったら、どんな表情をしていたんだ？）

初めて俺は授業に集中出来なかった。